沖縄が圧倒的にアジアに近いことが一目瞭然です。沖縄から鹿児島へ行くより、台北に行く方が近いですし、直線距離なら、東京よりもマニラのほうが近いということに改めて驚きます。
就航都市や便数は増加傾向にあり、関空と那覇に拠点を置くピーチ・アビエーションが2013年9月から台北への新規就航を始め、片道10,000円弱の運賃を打ち出していることから、既存のチャイナエアライン、トランスアジア航空にも値下げ圧力がかかり、ますます交流が活発になる都市になりそうです。なんといっても80分で那覇から台北に到着するというのは大きな魅力です。ただ、運良くビジネスクラスに無料アップグレードされても、ワインは1杯しかのめません。おかわりをするころには、着陸体制に入ってしまうので・・・(泣)
私は沖縄に住むようになってから、仕事やプライベートでアジア各都市に月1ペースで訪問するようになりました。2時間20分かけて東京へ行くのであれば、同じ所用時間で香港、あるいは半分の時間で台北へ行く方が魅力的だと思いませんか?
沖縄で企業経営をしていると、いやがおうでもアジアが視野に入ってきます。沖縄に進出してくる企業さんで多いのが、まず沖縄での人件費の安さに着目されるのですが、そのメリットだけではなかなか継続的に沖縄で事業展開をするのは難しいのが実態です。なぜならシンプルに人件費の安さに着目すれば、東南アジアに進出する方が圧倒的なメリットがありますしね。したがって、本稿では沖縄の人件費の安さという事実はありますが、法則化はしていません。
沖縄にはスマートフォン向けのゲーム開発会社さんがこのところ自然と集まってきています。彼らは当初、たしかに沖縄の人件費の安さに着目し、沖縄進出を果たしてきました。しかし、成長志向の強い経営者にとっては、人件費削減という経営課題はクリアしてしまえば、守りの要素以外のなにものでもなく、次のステージとして、沖縄をベースに新規事業や、新しい取り組みをしたくなってきます。で、眼に入るのがアジアマーケットです。
「沖縄に来るまで、アジアなんてまったく考えたこともありませんでした」と語る、海外渡航歴ゼロだった若い経営者が、沖縄進出後1年で、上海と香港に拠点をもち、事業領域も広げています。沖縄では<内需を狙わない感覚が次世代のビジネスモデルを生む>法則ともあいまって、攻めたがりの事業者であれば確実にアジアへのスイッチが入ります。
メトロポリス東京では、沖縄の何十倍ものフライトがアジア各地へ飛んでいると思います。ひょっとすると、多数のエアラインが同じ都市を就航しているので、運賃も沖縄便とそうそう変わらない価格かもしれません。しかし、沖縄には海外渡航に際しての圧倒的なカジュアリティがあります。那覇市内から空港まで、モノレールで15分。しかも空港は空いているのでチェックインが驚くほど早い(笑)。
那覇から接続している海外都市はアジアのみです。このことは、世界中に繋がっている東京とは異なり、より強いアジア志向を沖縄で生じさせています。ぜひ一度、沖縄からアジア各都市への旅行を経験されてください。羽田や成田発着の海外出張とは全く異なる体験になると思います。この皮膚感覚がわかるのは、博多から釜山へ行く機会が多い、福岡のビジネスマンも同意してくれるのではないかと思います。
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